Linuxがイマイチ広まらない理由は企業のVBA資産があるから
2017/10/02
Linuxがデスクトップ用途で急速に広まったのはいつのことだったでしょうか。
僕としてはRedHatとTurbo2強(?)のころが懐かしく思います。一般的にはubuntuが台頭してきた頃を思い浮かべるかもしれません。いずれにしても、ここ10年の進化のスピードは目まぐるしいものがあります。
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今では各種デバイスの認識もほとんど問題ないですし、見た目や使用感はWindowsやMacの方が軍配が上がるものの実用上は全く問題ありません。
何より基本的には無償なので非常にコストパフォーマンスが高いOSです。新しいバージョンが現れたら財布を気にせずサクサクアップデートしてしまえばいいのですから。と、なれば、Windows、Macに続く第三のOSとなってもよさそうです。
しかし周知のとおり一向に広まる気配がありません。オフィスソフトにはLibreOfficeがありますし、画像ソフトにはGIMPがあります。それ以外でもWindows上でできることは概ね実現できます。それなのにイマイチ広まらないのはなぜなのでしょうか。
この理由はいろいろ言われていますが、個人的には「VBAの存在」にあると思っています。
実は企業には過去から蓄積されている膨大なMS-Officeファイルが存在し、これを参照していかなければなりません。
これだけならLibreOfficeで何とかなります。仮に社外にメールなどで送りたい場合でもPDF形式にした上で送ることが一般的なのでLibreOfficeで充分でしょう。しかし、その膨大なファイルの中に一定割合でVBAが仕込まれています。(おもにExcelで) VBAだけはMS-Officeがなければ動きません。この1点がLinuxに移行できない最大の理由だったりします。
実は僕自身も過去に自宅PCをLinux化したことがあり、
結構快適に使っていたのですが、VBAを使わざるを得ない状況が時々あって、それが原因でWindowsに戻りました。(今は使っていません。)
その時だけ、VirtualBoxやVMWareなどでWindowsを立ち上げれば良いものと思っていましたが、結局それにしたってWindowsライセンスは必要なので、だったらネイティブにWindowsを使った方が合理的なわけです。
一時期、MS-DOSからWindowsへの移行で、ソフトウェアが対応しきれず、MS-DOSソフトが残っていたこともありましたが、一定期間を経て今ではほとんどがWindowsソフト化しています。
これだけでも開発者側は大変だったかと思いますが、VBAの厄介なのは、開発者=ユーザーなので、おそらく収集がつかない状態になっていてLibreOfficeマクロなどの他言語への移行など不可能だと思います。 ※余談ですが、LibreOfficeにもマクロ機能が存在しますが、VBAよりもコードが複雑で使い勝手は悪いですね。このあたり改善してほしいものです。
そういうわけで、MicroSoftとしては、(狙ったわけではないでしょうけど)VBAの存在で首がつながっているということを認識し、VBAの使い勝手をもっと向上していってほしいですね。
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