Excel2010で箱ひげ図(box plot)を作成する方法
2018/11/23
2つのデータを比べる方法はいろいろあるのですが、最近では欧米中心に「箱ひげ図」というグラフで見比べる方法が主流になているようです。英語でbox plot、box-and-whisker plotって言うそうですね。
箱ひげ図の詳しい情報はWikiをご覧ください。
ざっくり言うと、データ群を昇順に並び替えて、そのデータ群を4分割してそれぞれの境界をピックアップして下のようなチャートに表したものです。ホントは異常値を除外したりしますが、まあだいたいそんなところかと。
で、この箱ひげ図ですが、Excelでも最近のバージョンでしか作れません。(正確にはグラフの種類の中に存在しない) Excel 2016くらいじゃないかな。2013はどうだったんだろう?
Excel 2016にはある
なので、もっと前のバージョンであるExcel 2010で、力技ですが箱ひげ図を作る方法を紹介します。ちなみに、うちの会社は2010です(笑)。
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まずは、箱ひげ図データの作成
まずはデータを用意します。今回はA, Bという2つのデータ群を用意しました。適当に作ったデータです。
そこに箱ひげ図データを用意します。箱ひげ図データはQUARTILEという関数で作ることができます。ポイントは上から、最小値、第1四分位点、中央値、第3四分位点、最大値の順に表します。
それぞれの関数は以下の通りです。第二引数で各値が抽出できます。
項目 | 式 |
最大値 | =QUARTILE(A2:A259,4) |
第3四分位点 | =QUARTILE(A2:A259,3) |
中央値 | =QUARTILE(A2:A259,2) |
第1四分位点 | =QUARTILE(A2:A259,1) |
最小値 | =QUARTILE(A2:A259,0) |
そこから、グラフ用にデータを加工します。最小値はそのままで、それ以降を隣のデータの差分を取ります。
グラフの描画(ボックス編)
グラフは積み上げ縦棒を使います。先ほどのグラフ用に作ったデータを選択してグラフ化します。
できたグラフを「行/列の切り替え」ボタンで下のような積み上げグラフにします。
積み上げグラフの中で、以下の赤点線のところを消します。具体的には枠線と塗りつぶしを「なし」に設定します。
データ系列の書式設定で、以下のように枠線の色を「線なし」に、塗りつぶしを「塗りつぶしなし」を選択して「閉じる」ボタンを押しましょう。
そうすると以下のような図になります。箱ひげ図のボックス部分のできあがり。
グラフの描画(ひげ編)
今度はひげを作ります。まずは下ひげ。
ボックスの下の透明ボックスを選択した上で、グラフツールの「レイアウト」-「誤差範囲」-「その他の誤差範囲オプション」を選びます。
現れたダイアログから、「負の方向」を選び、さらに誤差範囲を「ユーザー設定」を選んだうえで、隣の「値の指定」ボタンを押します。
「負の誤差の値」を第1四分位点を選択すればOK。
今度は上ひげです。ボックスの上のグラフを選択(その上の消した方ではない)し、グラフツールの「レイアウト」-「誤差範囲」-「その他の誤差範囲オプション」を選びます。
同じ要領で今度は「正の方向」を選んだ上で、「正の誤差の値」を最大値を選びます。
そうすると、ごらんのとおり箱ひげ図のできあがり。
あとは適宜書式を整えれば完成です。
箱ひげ図は欧米の企業ではスタンダードらしいです。特に海外の顧客にデータを提出するときに必要になりますので、参考にしてください。(ていうか、早くOfficeのバージョンを2016にすればいんだけど)
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